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吸音材と湿度

吸音材として最も使用されているのが、グラスウールなどの繊維系の吸音材です。コストパフォーマンスに優れ、種類も豊富です。断熱材として主に使われますが、非常に吸音効果もあります。建材、自動車用部品、設備等に多くの実績があります。
加工性、供給と共に扱いやすく、親しみのある材料と言えますが、繊維系の吸音材の取扱に気を付けるべき点があります。繊維系の吸音材は湿度を吸収しやすいことです。音の速度は、空気中の音の速さは、毎秒331.5m(0度)ですが、水中になると約1,500mの速さになります。質量が多いと、その分音のエネルギーも伝わりやすく速度も速くなるようです。また、湿気を多く含んだ吸音材は、質量が多くなり、音を伝えやすい状況になります。その分、吸音率が下がると言われています。
吸音材を湿気から影響を受けないように、ポリフィルムやアルミ箔を貼ったシートで吸音材を包んでしまうと、そのシートで音が反射し、吸音材の役割が無くなってしまいます。つまり、吸音材としての役割を示さなくなってしまうのです。日常の環境下での湿気は殆ど問題は有りませんが、温度差が激しい環境での結露からの水分の吸収、水蒸気等が多く発生する作業環境下では注意が必要です。
水分の吸収が少ない吸音材もあります。発泡プラスチック系のカームフレックス(軟質ウレタン)、スーパーオプセル(架橋ポリエチレン)、更に少ない吸音材としてミラドレン(ポリエチレン)があります。ミラドレンを除く2製品は、水分、湿気を吸収しにくい構造になっていますが、一度吸収してしまうと放出もし難い性質を持っており、注意が必要です。(ミラドレンは孔が大きい為に、排水や通気に比較的に優れています)
また、屋外、圧力のかかった水がかかる恐れのある場所での防音材として、一人静科タイプZという防音材があります。超越した吸音力、防音性能を保持し、様々な環境下でも使用できる薄型のパネルです。
このサイトでも、使用環境にあった材料の提案を今後も掲載していく予定です。
担当:大隅

ミラドレンと、プロファイル加工のカームフレックスF-2

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