防音防振の豆知識
吸音するスポンジ、吸音し難いスポンジ
「防音防振ネット!」で吸音材として取り上げている製品の中で、ゴムやプラスチックが発泡されたものを多く取り上げていますが、スポンジであれば吸音効果があると勘違いしてしまうかもしれませんので、吸音効果のある(プラスチック、ゴム)スポンジの仕組みを紹介いたします。
スポンジには発泡状態が大きく分けて3種類あります。連続気泡、独立気泡、半独立気泡(半連続気泡)です。
連続気泡は、気泡の状態が繋がっています。その為に、音がスポンジ内部に侵入し、たくさんの壁に当たり音のエネルギーが減退して反射となって帰るエネルギーが減ります。外に返らない音が少なければ少ないほど吸音として効果があり、反射されなかった比率を吸音率と呼びます。連続気泡は元々吸音する為に開発されたものではなく、大きく縮む事を意図されています。内部のガス(空気)がスポンジが圧縮された時に外部に容易に排出され、体積を小さくする事ができるからです。また、空気の出入りもしやすい状況ですので、水も侵入しやすいのが特徴です。代表的な例は家具に使用される軟質ウレタンスポンジです。
連続気泡の軟質ウレタン系の吸音材
防音材 SVプルーフ 吸音 遮音 制振同時に効果
吸音材グリーンライトNH
吸音材カームフレックス F-2
吸音メラミンフォーム アコウスティセル
独立気泡は発泡した泡がそれぞれ繋がらずに、名称通り独立した部屋のような形状になっています。独立気泡は内部に音が侵入して反射する事が少ない為に、吸音効果はあまりありません。独立気泡は内部にあるガスが簡単に外に出る事ができませんので、形状を維持しやすく、圧縮されたり、歪んでも元の形に復元しやすい傾向にあります。断熱材や、衝撃吸収、パッキン用途でよく使用されています。発泡プラスチックの大半が独立発泡です。ちなみに、発泡スチロールも独立発泡になっています。独立発泡体の例として弊社取扱商品には以下のような材料があります。
Pボード
サンペルカ
ダークフレックス
Pブロック
また、「オプセル」「スーパーオプセル」は、発泡したときは半連続気泡ですが、2次加工で連続気泡にしている珍しい製品です。
半独立気泡(半連続気泡)は独立気泡と連続気泡が混ぜ合わさった状態です。
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