オフィシャルブログ
効果のある吸音材の使い方
吸音材の効果について、実際に販売されているものがどの位効果があるか分からないと思います。多孔質の厚みのあるものは吸音しますが、吸音材としての規定は無く、極端に言えば、吸音効果が少しでもあれば吸音材として問題は無いのですが、実際のところ購入された方は効果がどのくらいあるのかわからないままで購入していると思います。
SNSやWEBサイトで、吸音材の効果を映像として発信されている方もいます。吸音材としての性能値はありますが(性能値を出さずに、吸音材として販売しているものも多くあります)、聞いて体験して、測定をしたものを見て、購入を検討されたほうが賢明と考えます。
人の音声は、基本的に500Hzを基準に考えて吸音材を設置することを「防音防振ネット!」では推奨しています。どの吸音材でも性能差はありますが、人の声は基本的に50ミリ以上がその吸音材の効果が現れる厚みと考えています。
–
実際に、同じ吸音材で20ミリ厚みと50ミリ厚みで、効果を比較した映像を用意しましたのでご覧ください。
周波数 |
吸音材無し |
20ミリ厚
吸音材 |
何も無い状態からの効果の数値 |
50ミリ厚
吸音材 |
20ミリ厚からの効果の数値 |
何も無い状態からの効果の数値 |
315Hz |
84.3dB |
82.0dB |
1.3dB |
73.4dB |
8.6dB |
10.9dB |
500Hz |
85.9dB |
76.0dB |
9.9dB |
68.1dB |
7.9dB |
17.8dB |
良くお判りいただけたと思います。たしかに薄い20ミリ厚みでも効果は感じられると思いますが、50ミリ厚みになると効果が大きく現れます。おおよその表現になりますが、反響音防止で考えるのであれば、薄い吸音材でも効果はあります。エコーする効果は大部分落とせると思います。防音ということを目的と考えるのであれば、20ミリ厚は効果が少ないと考えてください。「防音防振ネット!」では、飽く迄も防音が前提となりますので、人の音声の防音対策と考えるのであれば、20ミリはお勧めできず50ミリ以上の厚みで推奨を致します。高音での防音対策であるのなら、20ミリで十分な効果が得られる時がありますので、お間違えの無いようにしてください。
ブログ一覧に戻る