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防音対策徹底解説!

YouTube配信する原稿になります。配信後はリンクを貼らせて頂きます。

防音対策について、解説しましょう。対策方法は色々ありますが、基本的に吸音材を使用することが、セオリーとなってきます。それは確実な吸音対策が、防音に大きく結びついているからです。防音材の大きな内訳として、吸音材と遮音材があります。吸音材だけで大きな効果を得ることができます。そして、吸音材を使わず防音対策を行うことは非常に難しいために、先ずは吸音材から解説しましょう。

 

吸音材を使用するにあたってのポイント3つ

  • 騒音対策をする音域に合った厚みの吸音材を使用する。

    基本的に多くの吸音材でも、性能は異なってきますが、薄い物は高い音の吸音に優れ、厚い物は低音の吸音に優れている事実は変わりません。もう一つ付け加えると、厚い吸音材は高い音も吸収しますが、薄い吸音材は低い音を吸収する効果は殆どありません。目安として、吸音材としてよく使われるウレタンスポンジの吸音材は、人の肉声でしたら50ミリ以上で効果が出やすくなります。逆に考えると、薄い吸音材は人の音声をあまり吸収しないということになります。これは、防音と言う立場での吸音性能ですので、反響音、エコーなどの改善においては薄い吸音材でも、効果はあると言えます。
    吸音材の性能表示においては、吸音率と言うデータで判断します。これはどのくらい音を吸収するかと言うデータです。吸音率の値が高ければ性能が高いと判断してください。また、吸音率のデータ計測の方法においても2種類あります。残響室法と垂直入社法です。残響室法は垂直入社法と比べて、高めの吸音性能が出る傾向にあります。また、残響室の測定によっても多少バラつきがあるようです。反対に、垂直入射法の測定は、吸音測定の方法は同じ条件で行いますので、試験機関を変更しても、近い数値だ出る傾向にあります。聞いた話ですが、自動車メーカーは、主に垂直入射法のデータを基準に考えられていると言われています。薄い吸音材が安いからと言っても、その音域に合ったものを使用しないと、防音に対する効果は得にくいので、注意が必要です。

  • 状況、環境に合った吸音材を使用する事です。

    どの様なことかと言うと、基本的に吸音材は多孔質と言われるものが殆どです。多孔質と言うのは、小さな穴がたくさん開いている状態のものを指します。音は、その無数に空いている穴を通り、中の壁に何度もあたりエネルギーがぶつかり、熱エネルギーに変換され、エネルギーを失うというシステムです。
    吸音材の構造は、中身が詰まっているのではなく、空気や水分が入りやすい事が注意点です。屋内であれば普通に使える状態でも、屋外になると雨の影響を十分に考えなければなりません。その状況で使える吸音材は限られてきます。また、グラスウールと言う断熱材があります。ご存じだと思いますが、断熱材としても非常にコストパフォーマンスに優れで、多くの建材として使用されています。吸音材としても、体積で考えるならば非常にコストパフォーマンスに優れているのです。しかし、繊維の塊であることから水分を吸収しやすいものとなっています。さらにしっかりとした施工を行わないと、崩れてしまいます。最も懸念すべきは、むき出しで使用した場合ガラス繊維によっての健康被害か考えられ、アルミやシートなどで包まれていても、人の手に振れやすいところでは、使用は十分に注意しなければなりません。見栄えも場所によっては重要視されるでしょう。工業製品の中で最も多く使用されているのが、ウレタンスポンジ系の吸音材です。これは健康の被害はあまり出にくい材料と言えるでしょう。基本的に防音防振ネット!では、このウレタンスポンジの吸音材をベースに提案を考えています。
    しかし、このウレタンスポンジの吸音材にも欠点はあります。紫外線劣化や多孔質であることから、水などが当たると吸収してしまうことです。また、傷もつきやすいので使い方に注意が必要です。
    これらの使い方には防音防振ネット!のスタッフにお尋ね頂くのが最も良いと思います。

  • 吸音材を取り付ける場所に注意が必要です。

    折角厚い吸音材を使用しても、効果の出にくい使い方をしていては、効果が出にくい場合があります。
    音と言うのは、放射状に発せられ、さらに回折と言う現象があります。物理的に音は、無風の状態は必ず直進します。しかし、障害物が当たると回折します。回折を説明すると、長くなってしまうので、「曲がる」と認識して頂いて良いと思っています。
    この回折が非常に厄介なのです。音は目で見ることはできないので、どの様に曲がるかが判断できません。低い周波数帯と高い周波数帯とでは、曲がり方が違うからです。低い周波数帯は緩やかに曲がり、高い周波数帯は細かく曲がります。
    また、このサイトで何度も掲載しているテーマですが、音は前に発しても、後ろに回るということです。つまり、スピーカーや口から音や声を出しても、反対側にまで届いてしまうのです。発信源の時点から解説していると考えなければなりません。これは防音する上で非常に重要な点でもあります。当然、真横、真上にも進みますので、吸音、防音を行う上で十分に注意しなければなりません。例に例えると、海に向かって声を出しても、後ろにいる人には声は小さくなりながらでも届いてしまう現象と同じです。また、音は障害物に当たると回り込みます。目に見えることはできないので、私は「曲がる」と解釈をしています。その方が分かりやすいし、尚且つ対応がしやすいからです。
    屋外において、目の前にある壁に向かって声を出しても、壁の向こうでも音は聞こえると思います。姿の見えない塀の向こうで話す声が、塀の向こうで聞こえるのと同じ現象です。回折の原理を考えても対応しにくいところから、「音は曲がる」と捉えて防音対策を行うことが近道だと考えています。
    あと、防音対策を行う上で注意すべきは空間を遮る手段での対応策です。音を閉じ込める方法も非常に有効な手段です。遮音に関しても話が長くなってしまいますので割愛しますが、気密、つまり密閉度を上げると大きく防音できます。これは吸音材を用いない方法です。しかし、わずかな隙間で音はメガホンのように大きく出てしまうので、注意が必要です。この際は、気密材の使用と重要部分に吸音材を用いることで対応したほうが良いでしょう。完全に密閉できるのであれば、防音対策は非常に近道になります。隙間と音の漏れにおいては、試験したデータがありますのでリンク先にてご確認ください。わずか3%の隙間で大きな音が出てしまいます。
    それほど隙間対策は重要なのです。また、完全密閉にすることで、遮音材の真価が出るのは間違いありません。しかし、密閉にする状況は殆どありませんので、吸音材を使っての防音対策がセオリーと考えています。

 

さて、吸音材を中心に解説しましたが、遮音材の解説をします。吸音材は多孔質、つまり小さな穴がたくさん空いていますので、音の透過は免れません。薄い吸音材でしたら、遮ることは特に難しくなります。厚い吸音材でも透過します。そこで遮音材を使用することで音の透過を遮る役目があります。住宅においては床や壁に吸音材を貼ることはできないので、石膏ボードやフローリングの下に施工して透過防止として使用しています。遮音シートは音を反射しますので、屋外の場合、跳ね返えす役割で使用するのであれば遮音材だけで防音することは十分に可能です。

 

音は目に見るるものでなく、視覚に頼る我々は悩まされることばかりです。いつも万全に解決できることはできませんが、新しい製品や、使いやすい方法を検討していきます。今後共、よろしくお願いします。

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