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吸音材の選び方(環境、材料編)
以前のブログなどでも紹介しましたが、吸音材は性能で選ぶことも重要ですが、それ以上に考えなくてはならないポイントがあります。それは吸音材の材料の性質です。
安くて性能が良い物を選ぶのなら、グラスウールや吸音ウレタンスポンジを厚く設置すれば良いのですが、実際にはそのようなことはできません。グラスウールを設置した場合、繊維がむき出しになっていることから、人体への影響や重力からくる形状の変化、湿度による性能の低下が考えられます。また、吸音ウレタンスポンジでは、紫外線による劣化、破損、グラスウールと同様に湿度による性能の低下が考えられます。
防音防振ネット!が記事や製品を掲載しているのには、材料の特性、加工方法、ノウハウなどを知っているからなのです。使用する場所が屋外なのか屋内なのか?簡単に人が触れてしまう場所なのか?水分が付着しやすい場所なのか?紫外線がどの程度当たる場所なのか?設置方法には接着剤が良いのか?パネルに加工した方が施工性が良くなるのか?など提案が可能です。
ネット通販などで吸音材を検索すると、黒いウレタンスポンジが多く出てきます。壁に貼りやすい様に粘着付きとなっています。しかし、そのまま壁に貼るとどうなるでしょうか?撤去するときにはウレタンスポンジが粘着剤で貼りつき、綺麗に剥がすことはできません。グラスウールはポリシートなどで包装したものもありますが、形状が安定しないので落下してしまう恐れがあります。
吸音や防音のノウハウの半分程度が材料の扱い方のノウハウなのです。この内容については材料を知っているものにしか提案はできません。よって弊社が防音防振ネット!を運営でき、提案ができるのです。材料を適材適所で選択し、安全に長期間扱って頂くことが防音対策になると思います。
防音対策は、厚い吸音材と重たい遮音材を沢山貼ってしまえば大体なんとかなります。しかし、環境に対してうまく適正価格で提案することが重要です。
写真は耐水性があるミラドレンです。
投稿者:大隅 豊
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