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高い音と低い音
音は障壁があってもすり抜けて届くことはご存じでしょう。
完全密閉した状態ならば抑えることは可能ですが、隙間があれば反対方向にも届いてしまいます。海に向かって大声で叫んだ場合、後ろにいても聞こえるのは、音が回折(回り込む)する為です。
では、音の種類によって、まわり方は違うのでしょうか?
実は異なります。数値としては出しにくいのですが、音の波長は以下の様に異なるため、曲がり方も当然異なります。
一般的なピアノの最も低い音は、20ヘルツぐらいですので、波長は17mにもなります。逆に最も高い音は約3300ヘルツぐらいですから、波長は0.1m程度です。波長の長さを図にしようと思いましたが、約170倍も波長の大きさが異なるので、20ヘルツと640ヘルツでの比較を図にしました。
曲がり方に変化があるのはお分かりいただけると思います。
傾向として、低い音は大きく曲がり、高い音は小さく曲がります。
表にして、高い音と低い音の異なる点を記載してみました。基準は異なりやすいので、ピアノのケースで考えました。
|
低い音 |
高い音 |
届く距離 |
長い |
短い |
音量 |
大きい |
小さい |
回折 |
大きく曲がる |
小さく曲がる |
床に伝わる振動 |
伝わりやすい |
伝わりにくい |
防音対策 |
どちらかと言うと困難 |
どちらかと言うと容易 |
吸音材 |
厚い物が必要 |
薄い物でも可能 |
聞き取りやすさ |
聞き取りにくい |
聞き取りやすい |
私個人の主観も入っているかもしれませんが、おおよその感覚でご理解いただけると良いと思います。
楽器関連の防音対策は(グランド)ピアノ、ドラムが最も困難な部類にあたります。共に超低音を発し、音量が大きいのです。特にドラムの足元にあるバスドラムは、振動もあるので非常に大変だそうです。
逆に高音は、比較的に防音しやすく、吸音材の効果も薄いもので十分効果があります。ちなみに人間の音の中心値は、ピアノのラの音を基準とされています。オーケストラで調律する場合、基本的にㇻで合わせます。周波数は、440ヘルツとされています。(場合によっては、442ヘルツにする場合もあるそうです)
防音の際は、色々周波数を考慮して対応することが重要です。
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