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吸音材の向き
一般的に吸音材は、壁や天井に貼るものと言う固定概念がありますが、実はそんなことは無く、音の進行方向を妨げる向きにつけるのがセオリーです。よって室内の音はあちこち反射しますので、壁に付けなくても良いという考え方ができます。
窓のある部屋なら、窓につけることが吸音対策としては良いのですが、日差しを妨げてしまうと暗い部屋になります。また、天井に貼ろうとすると、照明器具が邪魔になってしまいます。
写真の様に日差しに対して直角に設置しても、音は室内を飛び交いますので、吸音に対して低下させることなく効果を発揮します。

アドバイスとして考えると、吸音しやすい場所が実はあります。以前のブログで書いたことがありますが、音だまりと呼ばれる部屋の入隅部分です。
反射した音がすぐに反射してしまう場所、つまり反響音が重なり合う場所です。逆に考えると、部屋の隅と反対となる中心部は、反響音が入りにくい場所、つまり吸音材を設置しても効果が薄れる可能性があるという事になります。
写真の様な使い方は壁や天井に近い為に、反射した際にも吸音材にあたり、吸音効果を発揮しやすくなります。
反響音が大きい空間は非常に心地が良くありませんが、吸音材を貼る事で視覚的なもの、インテリアデザインにも影響を与えてしまいます。それが良いイメージを与えるケースになれば良いのですが、必ずしもそればかりではありません。非常に難しいと思います。
先日、YouTube制作を行う方がこんなことを言われていました。
「音声がきちんと録音できないと、何を話しているのか分からずストレスを感じてチャンネルを変える人が多いので、音作りは画像よりも重要です!」
たしかに、ガサガサの音や聞き取りにくい場所で録音された動画は、見ていてもおもしろくなさそうに感じます。さすがYouTuber、視聴者獲得においては細心の注意が払われているようですね。
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