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作業台(テーブル)の防音対策
先日、作業台から発生する騒音の相談を頂きました。工場の作業環境対策として、できるだけ音を抑制したいとのことでした。しかし、簡単に音が落とせるものではありません。85デシベルと言う規制はありますが、騒音が小さいことに越したことはありません。何度も記載していることですが、音の総エネルギーの半分を落とすことができても、実際の体感レベルは4分の1程度でしかないのです。規制をクリアしても、作業される方の負担はあまり軽減できているものではありません。
防音防振ネット!のお問い合わせフォームからの相談でしたので、どの程度の騒音かは把握できませんでしたので、できる範囲内での提案を致しました。
騒音は基本的に放射状に広がりますので、側面の吸音材の袖を大きく伸ばしました。側面の壁を伸ばすことにより、作業者側へ抜ける音を大きく抑えることができます。しかし、作業性が悪くなる可能性があります。また、周囲への視界も遮られ圧迫感も出てきてしまいます。効率良く防音しようとすると、どうしても吸音を音源に近いところに設定せざるを得ないのです。
作業者の圧迫感をさらに与えてしまうのが、吸音材の色です。黒い物で覆われたら、更に圧迫感が出てしまいますので、できるだけ白い物を選んだ方が良いと思います。そして、作業環境が清掃できるものを選んだほうが良いでしょう。繊維状の吸音材になると清掃することができません。拭き掃除、掃除機でできるものを考えるべきでしょう。
様々なことを考えると、専門に近い業者に頼むべきでは?と考えてしまいます。
話は反れてしまいましたが、3つ目のイラストは、可能ならばここまですると効果は大きく出るのでは?と言う提案になります。音が室内に回るのを大きく抑えることができるので、できる対策としては最大限だと思います。天井部は照明があるので難しく、背面は作業環境の導線にも影響が出てしまう可能性があるので、慎重に考えないと難しいでしょう。
現状
提案①
提案2
投稿者:大隅 豊
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