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人の耳は相対的に聴いてます&3デシベルの差(2026年1月21日改訂)
人の耳は相対的に聴いている&3デシベルの差
人の耳は、とても不思議なもので、静かな場所でも、ある程度うるさい環境でも、次第にその状況に順応していきます。
この順応という特性があるがゆえに、自分自身が「うるさい」と判断すると、その音は騒音として強く感じられますが、「うるさくない」と判断してしまえば、同じ音であっても騒音とは感じなくなってしまいます。
これは視覚とよく似ています。暗い場所から急に明るい場所へ移動すると、最初は眩しくて耐えられませんが、しばらくすると目が慣れ、明るい場所でも普通に見えるようになります。聴覚も同様に、環境に合わせて無意識のうちに適応しているのです。
しかし、人によって感じ方には大きな個人差があります。そのため、「これは騒音だ」「これは問題ない音だ」という判断が人それぞれで異なってしまいます。だからこそ、騒音測定器を使い、環境音を数値として測定し、音のエネルギーを絶対値で把握することが重要になります。
人間の感覚だけで、現在の騒音レベルを正確に判断することは非常に難しいと言えるでしょう。なぜなら、人の聴覚はどうしても相対的に音を判断してしまうからです。
ここで、先ほどの「相対的な聴こえ方」とは少し異なる視点で、音の大きさについて説明します。
音の大きさは「音圧」と呼ばれ、**dB(デシベル)**という単位で表されます。dB(デシベル)は、対数という少し難しい考え方で表現されています。
長さや重さの場合、二つのものを足せば数値は単純に倍になりますが、dB(デシベル)の場合はそうはなりません。
分かりやすい例を挙げてみましょう。
ある環境で、一つのスピーカーから音を出します。そこに、まったく同じ音、同じ音量のスピーカーをもう一つ追加して二つにした場合、音圧の数値は約3dB(デシベル)しか増えません。
極端な例として、10人の子供たちが合唱している状態から、20人に人数が増えたとしても、音圧は約3dB(デシベル)程度しか変わらないのです。もちろん、環境条件によって多少の差は出るため、絶対的な保証はできませんが、3dB(デシベル)の差は音の世界では非常に大きな意味を持つ数値です。
音のエネルギーは、このように対数という、直感的には分かりにくい表現方法で示されるため、余計に混乱してしまうかもしれません。正直なところ、私自身もこれを整理して分かりやすく説明しようとすると、今でも悩むことがあります。
先ほど触れた3デシベルについても、音圧としては「倍」となりますが、実際に聞いたときの感覚が「倍の大きさ」に感じられるかというと、そうではないと感じる方が多いのではないでしょうか。
相対的でもなく、かといって完全に絶対的でもない。音というのは、本当にややこしい存在です。
音がもし目に見えたら、どれほど分かりやすいだろうか――そんなことを、最近よく思います。
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