防音防振の豆知識
遮音シートの騒音透過試験
本当に面密度の高いものが、防音(遮音)効果が高いのか試験をしてみました。
面密度の異なる5種類のシートを組み替えて、どのくらい遮音効果があるか測定を行いました。試験方法は、ボックスの中にスピーカーを入れ遮音シートで塞ぎ、どの位騒音が透過するか騒音計で測ります。


面密度の大きさによる違いが、ほぼ比例して遮音効果につながっていることが間違いないデータとなり、面密度が大きいほど、騒音の透過が低く、面密度が小さいほど、騒音の透過が高いことが実証できました。
もう一つ、確認できたことがあります。同じ厚みで比重違いの製品の遮音性能にも大きく性能が異なりました。MTS-14(比重2.3)とMTS-21(比重1.7)の同じ厚みのものが、面密度が1.2kg/㎡異なるために騒音も2.3dBほど差が出ていることです。
音の透過は、厚みに左右されにくいことも確証が得られました。防音に関しては、吸音することで音の反響を抑えることに注力しますが、遮音においては、反響を考えず面密度のみを考慮することで対応が可能ということもわかりました。遮音は比重に着目しているように思えますが、面密度を考慮することで材料の選択に幅が広がり、剛性やコストにも助かる部分が出ると思います。
まとめ
遮音シートの効果で製品を選ぶのであるならば、必ず面密度で比較することが良い。
厚み、比重だけで遮音シートは判断しない方が良い。
面密度の計算方式 面密度=比重(kg)×厚み(ミリ)
遮音シートの材料の特徴で2次的効果がある場合があります。また、使用できる条件によって選ぶべき製品もありますのでご注意ください。
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