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防音防振の豆知識
吸音する際の多孔質材料の比較(20190927再改訂)
この「防音・防振ネット」では、他の防音材料を販売しているサイト様と比較して、吸音材を多く取り扱っております。そのせいか、お客様からの問合せも「吸音」に関するお悩みを多く頂いております。どの吸音材を使うべきなのかは、「吸音材の選び方」の記事を参考にしてもらいたいと思いますが、今回は吸音材とセットで語られる「多孔質」についてお話させて頂きたいと思います。
なぜ「多孔質材料」に吸音性能があるのかと言いますと、吸音材を顕微鏡で拡大してみると無数の穴と壁のようなものが見えます。この穴に音が入りこみ、壁との摩擦や振動によって、音エネルギーが熱エネルギーに変換されることで、音のエネルギーが吸収される。これが、「多孔質材料」の吸音のメカニズムです。
つまり、この吸音材の穴が小さければ小さいほど、より壁との摩擦や振動が増え、音エネルギーが熱エネルギーに変換されやすいので、吸音性能が高くなるとも言えます。
下の画像は、吸音材としてよく使われる多孔質材料の比較です。
グラスウール,ウレタンフォーム,メラミンフォームを電子顕微鏡で拡大したものです。こうして見てみますと、グラスウールと比較してウレタンフォームやメラミンフォームの方が、多孔質であることがわかるかと思います。(グラスウールで吸音性能を上げるには、密度の高く、重量のある高グレード品を使用することにより吸音効果を得ることができます)
多孔質吸音材を作るには、原料としての性質と、発泡方法によって大きく変動します。発泡プラスチックの使用用途の中で吸音用途は非常に低いのが現状です。よって現状にある製品の中で、吸音しやすい構造、吸音材として使用できそうな製品を吸音材として使用しているケースが殆どです。更に、加工性や汎用性、使用環境を考慮すると数ある製品の中で、吸音材として使用できるのは数パーセントになってしまいます。
吸音するスポンジ、吸音し難いスポンジ
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