防音防振の豆知識
遮音材の効果
環境の防音を行う際、吸音材と遮音材は併せて使用することが必須となります。遮音シートだけで防音をすることは効果が出るとは言えません。
遮音シートの効果は、音のエネルギーを通さない性能を有しています。遮音材を貼ることで防音効果が図れると思いがちですが、遮音材は音を通さない代わりに、硬く平坦な素材であることから音を反射させてしまい、反射された音は室内の壁にぶつかり、更に音のエネルギーを増幅させてしまいます。
音の増幅を吸音材で低減させ、音源からのエネルギーだけを遮音シートで抑えることで、防音効果が得られると思います(吸音材の材料や環境、性能、厚みにもよりますので、御注意下さい)。
遮音シートの効果を比較するには、音響透過損失と言うデータで分析します。グラフの数値が上にあればあるほど性能は優れていると言えます。厚みや材質、面密度(または比重)と言った要素で効果は変化しますので、遮音シートの性能を見るのであれば、その製品の音響透過損失のデータを見ること重要です。
上記の様に、吸音材と併せて使用することが重要ですが、外部の騒音を内部に入って来ないようにするには、吸音材はあまり必要ではありません。外部は音を反射させても自身の所に反射して戻ってくる確率は非常に少なく、跳ね返すことで防音できてしまうからです。よって、外部からの音の侵入、透過が無いように検討することが重要です。当然、面密度の高い遮音材(壁材)の使用を優先で考え、設計するのが良いでしょう。
余談になりますが、住居の場合、窓をつけなければなりません。音や熱の侵入の占有率が多いのが窓や玄関になります。玄関の場合、採光を考えなくても良いのですが、窓は採光が必要になります。窓ガラスは、単層より、ペアガラス、ペアガラスより2重サッシが様々な面において効果があります。特に、ペアガラスから2重サッシに変更すると大きなパフォーマンスがあります。これは、音、熱に関して両方とも大きく優れているようです。
担当:大隅
「防音防振ネット!」では、ゴムシートの製造会社様と「高比重ゴムシート!」の商品開発をしております。
用途として、遮音・制振に特化したシートなのですが、独自の開発技術により比重約3を実現しております。一般的に、面密度が高いと遮音効果が高い為に様々な用途開発を検討しております。 一般的なゴムの比重は1.1~1.5ですので、約半分程の厚みで同等以上の効果が得られます。
また、それに加えて難燃性能も付与できており、建築・車両・工業用途等で問題なく使用できます。「防音防振ネット!」では、この製品の立ち上げと掲載を随時進めております。ご期待ください!
担当:後藤
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