遮音材の性能は、音響透過損失という測定データで判断します。
二つの同じ体積の遮音材であれば、比重の重い(大きな)ものが遮音性能に優れています。金属では比重の重い鉛が一般的にはよく使われていますが、最近ではタングステンという金属も遮音材として使われているようです(非常に高価です)。遮音に関しての専門的な用語を使うなら面密度という言葉になります。比重の高いものを選択することは非常に良いことですが、総合的な質量がないと、音が透過してしまいます。鉛の1ミリと、ゴム板の10ミリでは当然ながら、ゴム板10ミリの方が遮音性能に優れます。これが上記の面密度になります。あながち間違えやすい場合がありますので、ご注意いただきますようお願いします。
面密度の説明は以下から確認できます。
面密度
樹脂、ゴム系の遮音材では、ブチル系合成ゴムや、塩化ビニルに様々なものを混ぜ合わせたものがあります。金属製のものはどちらかというと高価になりがちで、一般的にはプラスチック系、ゴム系の遮音材の方が多く使用されています。
また、遮音材というのは、貼り合わせることや、挟むことが多く、自立させて使うことがありませんので、粘着剤や両面テープ付きの物がラインナップとしてよくあります。
遮音シートは、材料の配合において様々な効果を持たせている製品もありますが、絶対的に必要となるのは、設置する場所の音を遮音する重量で判断することです。時々目にするのが、遮音シートの厚みと比重が記載してあるのに、面密度が記載されていないケースがあります。薄いシートの比重が重くても遮音するのに必要な厚みがないと、音が透過するのです。面密度=厚み×比重で算出できるので、ご確認ください。
後術の豆知識に遮音シートの選択方法を記載しました。
また、遮音シートの面密度に関してのブログ「遮音シートの性能ランク(面密度)」「遮音シートの透過試験」も掲載しておりますので、併せて判断していただきますようお願いいたします。
また、おすすめ商品として、遮音性能の試験がしていないものですが、制振効果、難燃仕様を有しながら、遮音シートと同じ比重があるMTS-21があります。ご興味がある方は、ご覧ください。
遮音シートの性能ランク(面密度)
遮音シートの騒音透過試験
まとめとして、
遮音材を選ぶ上でのポイント
遮音材を選ぶ際は、**音を通しにくさを表す「音響透過損失」**と、**遮音材の厚さと重さを掛け合わせた「面密度」**が重要です。
- 面密度が大きいほど、遮音効果が高いです。
- 材質は、金属、樹脂、ゴムなどがあります。金属は高価で、樹脂やゴムが一般的です。
- 粘着剤付きのものが多く、壁などに貼り付けやすいです。
- 遮音シートを選ぶ際は、厚みだけでなく、必ず面密度を確認しましょう。
より詳しい情報はこちら: https://bouon-boushin.net/330/
おすすめ商品: MTS-21 (制振効果、難燃性あり)
まとめ: 遮音材を選ぶ際は、音響透過損失と面密度に注目し、用途に合わせて最適なものを選びましょう。
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遮音 防音防振の豆知識